2024年3月、仕事の休みを取った月曜日の日記。
今日はスキップとローファーを読み返した。
下記、第3巻で印象深かったシーンについて、思ったことを書きとめておく。
真っ直ぐに進んでいけるきみらの方が
コミック3巻の最後の話で、みつみがシマスケに、おみやげのイカせんべいを渡すシーン。
みつみは、ついさっき話を聞いたばかりの文化祭へのワクワクを、ひたすらシマスケに語る。一方、聞いているシマスケの方はサラッとした反応。そんなシマスケに、みつみは「志摩くんみたいに、大人の余裕を持たないと」と言う。
シマスケは、「買いかぶりだよ…」とすこし苦笑いしながら、内心思う。
…ちがうよ みつみちゃん
俺は資格がないから 立ち止まってしまうだけで
ためらいなくまっすぐ進んでいける君らのほうが
ずっとまぶしくて
遠いよ
スキップとローファー 第3巻より抜粋
シマスケェ…😭😭😭元気だして!!!と言いたくなるシーンだけど、それはひとまず置いといて。
真っ直ぐ前を見つめる兼近先輩と、がむしゃらに走るみつみの絵が、すごく印象的なシーンだった。
わたしは、どちかというと、シマスケ側に共感する、かな。
大学に入る前は、私はどちらかというと、みつみや兼近先輩側だったと思う。自分の中に、ハッキリと言葉にはできないけれど、確固たる「夢中になれるもの」「これが自分だと言えるもの」が、確かにあった。「それ」は、好きな本だったり、音楽だったり、勉強だったりした。
でも、大学に入ってから、なんか変わった。これまでの自分に、自信が持てなくなった。勉強ができても、見た目がダサい自分は、新歓ではあまり相手にされなかったりした。そこから、見た目に気を使うようになった。美容院に行って、服を買って、メイクして、ダイエットして、本当に色々やった。笑
飲み会に初めて参加した時、何となく、居場所が無い感じがした。飲み会では、天真爛漫で、明るく場を盛り上げる、可愛い人が好かれるように見えた。ノリが悪い、見た目もダサい、無口な自分は、そのままでは受け入れて貰えないと思った。
社会人になってからは、可愛くいること、無邪気で明るい、なんでも面白がって、相手に興味を持つ人でいること、それでいて、可愛いだけじゃなく、ちゃんと新しいことも学んで、仕事も真面目に、かつ効率よく取り組むこと、に気をつけた。
そのおかげか、可愛いねとか、面白いねと言われることが、大学時代より格段に増えた。お酒は好きだったけど、テンションを上げるために、少し無理して飲んだ日もあった。
それはそれで、楽しくなかったわけじゃない。自分は成長できたんだとさえ、思うこともあった。
ただ、1人の同僚の女性ことを、私は密かに、羨ましいと思っていた。その人は、飲み会でこそ笑顔がぎこちなく、所在なさげにしていたけれど、仕事が心から好きで、飲み会の時より、昼間の仕事をしている時の方が、ずっとイキイキしているような人だった。
見た目がなんだ。飲み会がなんだ。そんなものよりずっとずっと、胸が熱くなるような、夢中になれる何かを、わたしも真っ直ぐに、ただ追いかけていたかった。
そういう心の叫びを知りつつも、耳を傾けることをしなかった。
「みつみ的なわたし」を、再選択する
わたしは、みつみになれなかった。
というより、「みつみ的なわたし」というものを、貫くことは出来なかった。
でも、「みつみ的なわたし」を捨てたことで、得られたこともあった。
みつみがどこかで言っていたように、「ぜんぶは無理」なのだ。
だから結局、その人が「何を選ぶか」が、全てだと思う。
そのうえでわたしは、「みつみ的なわたし」を、再選択したい。
不器用で、イケてなくて、真っ直ぐな自分に、戻ろうと思う。
本当は、飲み会で上手く立ち回れる自分より、髪もツヤツヤで、ヨガや筋トレに勤しみ、可愛いと言われるようになった自分よりも。
飲み会で、面白くない話に上手く笑えない正直な自分。心を許した人の前でだけ、ぽかぽか笑える自分。家にひきこもって、1つ結びにしただけの髪で、一心不乱に本を読んでる自分。ひとりぼっちで本を読みながら、音楽を聴きながら、心をときめかせている自分。
そんな自分の方が、ずっとずっと、大好きだから。
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